昼下がりの誘惑
【早瀬真人・著】大学受験に失敗した亮太は、浪人生活をほぼ毎日図書館通いで過ごしていた。勉強もそこそこに密やかな愉しみがそこには無限に広がっていたからだ。『チャタレイ夫人の恋人』。ちょっと古いがここ四日ほど夢中になっている本だった。第十三章を開いたその日、そこにはメモ用紙が挟まっていた──私は三十七歳の女、チャタレイ夫人のような激しい情事を求めているの。私に会いたければ…思わず妄想が膨らんだ。半分の期待と、そんな上手い話は、と揺れる亮太の前に、偽りなく現れた美沙子と名乗る女は童貞の亮太の脳髄を刺激する容姿で、濃い精を搾り取り……
誘う女
【早瀬真人・著】三十九歳を迎えようとしている佐伯祐介は、会社倒産により現在、無職。そんな折、学生時代の友人に紹介されたのは「D&Cプラット」という会社だった。社長は芳川美奈子。洗練された魅力と成熟した大人の女の魅力を十分に醸し出していた──面接もそこそこに机につくと、三十代前半に見えた女社長は、仕事中、無防備に下着がみえてしまう動きをしたり…。その日のうちに、社内でただならぬ関係を持ってしまう──まずは短期バイトという気安さもあり、毎日、会社に通い、目も眩むような快楽を貪り始めたが、十日も経つと、げっそりと痩せ、瞳は落ち込み……
セイレーンの涙
【早瀬真人・著】32歳の風俗ライター・柏田康介は、隣に住む美少女・愛良の世話を焼くうち、彼女を自分好みのS女に育て上げようと思い始める。買い与えられる過激なランジェリーやSM雑誌、見せつけられる男女の獣のような交わりに、少女は無垢な秘園に指を這わす……。「ふふ、オジさん苛めてあげようか」ボンテージに身を包んだ幼い女王様は、やがて康介の心と人生を激しく掻き乱していく。